製材業者を悩ませるアレが久しぶりに出てきました。
まずは、少し遠めからご覧ください。
離れてみると、「この木、何の木?」と思ってしまうような黒芯にしては違和感のある黒い赤身。
黒いからと言って、黒身とは言いませんよ(多分)
こちら、本来は赤身が美しいスギです。
白太に近い場所は、淡いピンク色してるでしょ?
製材からいくつか工程を経ていますが、途中でのチェックが甘かったようです。
モルダーを終えて、キラリと光る奴が出てきました。
金銀財宝ザックザクなら喜んで!となりますが、残念ながらそんな夢のある話でもありません。
木部に違和感のあるキラリ光沢のある物質が埋まっているのがお分かりかと思います。
直径で2㎜程です。ワイヤーか針金か。
映しているのは木裏側ですが、不思議なことに木表側には出てきてませんでした。
節の近くにある事、細い金属であることなどから、「雪起こし」の残骸かな?と推測の域を出ませんが。
木はその場から動くことが出来ません。
「この場所が気に入らない」といって、歩いて移動することも出来なければ、異物が巻き付いてても「苦しい」と訴える事も出来ません。
ただただ健気に現状を受け入れ、太く高く成長するしかないのです。
その過程で針金を巻き込み、内包し共に成長してしまいました。
赤身が黒くなっているのも、成長の過程で金属成分が木部に浸透してしまったのでしょう。
何とも悲しい状態です。
本ブログにも過去に類似の記事を書いています。
2015年3月7日
2017年3月3日
低い確率の物にあたってしまって運が悪いだけ。と片付けられてしまう類のものかもしれません。
昨日のブログ『伐造一貫』に書いたように、保育作業・造林作業のコスト低減なのかもしれません。
ただただ、広大な面積の森林施業の中、取り除くのを忘れてしまった1本なのかもしれません。
今回の場合は、モルダーの刃が大きく欠けることもなく、「材料が無駄になった」だけで済んだ話です。
けれど以前の例では、一歩間違えれば大怪我になる可能性もあるわけです。
保育作業のみならず、搬出作業においても、「今、この仕事」が将来どのような事が起こりうるかを想像してみてください。
という願いをもって、「こういう事にも繋がるんだよ」と事例として紹介させて頂きます。
このブログをご覧になる保育・造林作業の方は少ないかもしれませんが、何かの機会で目に触れたなら、覚えておいて頂きたいです。
今日は10月8日「木の日」
十月八日 「十」+「八」=「木」
「木づかい」だけでなく、「気づかい」のある森林づくりがいいですね。
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