梶本式立木乾燥の試験挽き

岐阜県立森林文化アカデミーの学生さんは、授業の中で「梶本式立木乾燥」の施業を学んでいます。
詳しくは、アカデミーのブログをご覧ください。(https://www.forest.ac.jp/academy-archives/ryubokukansoseizai/

アカデミーの演習林内で5月に立木乾燥処理された杉は、8月上旬に伐採・葉涸らし、10月上旬までに集材されました。
そして、その施業の検証のため、製材の依頼を受けました。

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立木乾燥の理論は、アカデミーブログを参照して頂くとして、試験挽きの目的は、製材業者が普段と同じように製材した場合に、どのような違いが出てくるか?ということ。


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4m×3本と、6m×3本を製材しました。


弊社の場合、4m材はだら挽きし、杉パネル用の板にしてしまうことが多いのですが、在庫状況を見ながら梁桁を挽くこともあります。
今回の演習林からの杉は、4m×1の柱と、4m×1、6m×3の梁桁を挽きました。


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普段から生の杉を扱っている従業員からは、「めっちゃ軽いっ」という驚きの声!
個体差はあるものの、立木乾燥処理を施された材と生の杉との差は明白です。
おが粉も全然違います。サラッサラなんです。


「葉涸らししてるから、乾いてんだよ~」という声が聞こえてきそうです。

はい、私もそう思っていた人間の一人です。

今回、同じ演習林で「立木乾燥処理+葉涸らし」と「葉涸らしのみ」を用意して下さったのは、その差を見るため。
もちろん、1サンプルだけなので、これで評価を下すのは早計だとは思います。
ですが、明らかに持った感じ・触った感じは違っていました。


この時点で、すでに様々なメリットがあります。
山から製材所まで、すべてのルートで、同じ材積の丸太を運ぶのに軽量化できるのです。
トラックの燃料が抑えられます。環境にやさしいのです。
突き詰めると、もっとメリットはあります。

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製材直後から検証・議論している梶本氏(左)と川尻副学長(右)です。




さて、預かった梁桁・板材は、養生して天然乾燥工程に移ります。



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