カットサンプルは難しい

無垢材の質感を確認して頂くために、ご要望頂ければカットサンプルを送付しております。

このカットサンプルを用意するのは、製品を作るよりも難しいのです。

巾接ぎパネルサンプル.JPG

ここ暫く在庫切れになっておりましたが、少し製作できました。
お待ち頂いておりました方々には順次発送させて頂きます。
お待たせして申し訳ありませんでした。


さて、カットサンプルが難しいとは・・・。

無垢の巾接ぎパネルですので、二つとして同じものがありません。

「3’☓6’(さぶろく)板をカットすればいいじゃない?」と思われるかもしれませんが、確かに300mm☓300mmの大きさの物が18個はカットされて出てきます。
ですが、その中には「無地」であったり、「赤身のみ」だったりが作り出されてくるわけです。

杉パネルサンプル無地.JPG

上の写真のように、無地の杉パネル。これも杉パネルです。
無地は節が無いわけですから、確かに質感を確認するためだけなら十分かもしれません。
赤身は淡いピンク色なので良いのですが、「節の大きさ」だったり、「パテ処理」だったりが確認できないのです。

良くも悪くも、カットサンプルがお客様の手元に届くと、サンプル≒商品 となってしまうわけです。

ですので、「無地のサンプルが欲しい」という方にはお送りできるのですが、HPのお問合せフォームから”カットサンプルの請求”を頂いた方には、”特一(節あり)”をお送りする事にしていますので不向きとなります。

杉パネルサンプル特一.JPG

理想的なカットサンプルは、上の様な杉パネルです。
源平であり、かつ淡いピンク色の赤身。そして節もほどほどに入っています。
(これでも少し良すぎかも)
この様なカットサンプルを大判から伐り出すのは至難の業です。
なにより、折角吟味して製作した巾接ぎパネルを細かく切ってしまうのは、心が痛みます・・・・。

というわけで、弊社では『カットサンプル用に巾接ぎパネルを製作』しています。

「節」「色」「源平」を程良く含まれたサンプル用のパネルを作るのは、節が小さく少ない方が喜ばれる製品の杉パネルを作るよりも難しいのです。
というのは、原木を入手するときは、いわゆるA材を中心に集めており、製品を製作する際には、節ありであっても、なるべく節が少なく小さいものを・・・と心がけているのです。
その様な材料の中から、30cm角に情報を凝縮しなければならないので、カットサンプルは難しく時間がかかってしまいますので、御理解頂ければと思います。


杉パネルだけでなく、唐松パネルも桧パネルも、同様にカットサンプル用に製作しておるのです。



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