2015年1月から開始した巾接ぎパネルの暴露試験は、1年と9カ月を経過しました。
「杉パネルを外部で使用できますか?」というご質問を何度か頂き始めた時期でした。
無垢の木に関しては皆さんプロですので、雨風に当たった場合の劣化の具合はご存じなのですが、接着剤の状況が気になるということでした。
メーカーに問合せると、「水性の接着剤ですので、外部での使用は保障できません」という回答でした。
「それならば、実際にやってみよう」という事で開始したのが経緯です。
過去の報告も併せてご覧頂ければと思います。
1回目、2回目
現在、このような状況になりました。
左から、杉、唐松、桧です。
国道に面した軒下。雨風に晒されるうえ、強烈な西日があたる環境です。
暴露試験にはこれ以上ない最悪な条件でしょうか?
長良杉パネル
木部はひび割れが発生し、カビのようなものが見られます。乾燥が進む方向へ反りが発生しています。
飛騨唐松パネル
同じく、ひび割れが発生しています。反りも見られますが、カビは見られないようです。
桧パネル
ひび割れ、反り、黒ずみが発生しています。
樹種により、多少の違いは見られますが、一様に劣化が進んでいます。
また、接着層に黒ずみが見られるのも気になります。
引き続き、暴露試験は継続して行いたいと思います。
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