緑の研修生3期生として、林工にお世話になる事になりました。
当時は、今ほど山の仕事(国有林の請負事業)が忙しくなかったため、山半分・工場半分といった感じで仕事をしていました。
工場で仕事をしていると、理事長が様子を見に来られて、その都度、仕事が止まってしまうほど熱心に木や山の話をされていました。
一度話し出すと、なかなか話が止まらない方でした。
知識が豊富で、昔の事から最新の情報まで、幅広く話をして下さり、休憩時間も話は続き、15分の休憩では足りないことが多々ありました。
ベテラン技術者の高齢化の解決策として、緑の研修生の受け入れに踏み切り、出来る限り経験と知識を若い世代に伝えたいという熱い想いがあったのだと想像します。
研修生として8ヶ月目、12月の雪の多い日でした。
自らの不注意で、右手に大怪我を負ってしまいました。
理事長をはじめ、皆さんの迅速な対応により、一ヵ月半の入院の末、無事退院しました。
チェーンソーが握れない手となってしまい、現場作業員として雇って頂いていた身でしたので、正直なところ解雇も仕方ないと覚悟していたところでした。
ところが、「事務仕事で続けてやってみんかね」という温かい言葉を掛けて頂いたのでした。
事務で働き始めて数ヵ月後、理事長と現場の写真を撮りに行く車中で、病気のことを聞かされました。
当時はそれほど深く考えておらず、手術で完治するもんだと思っていました。
そうでなければ、そんな話題は持ち出さないだろうとも・・・
事務で働く事になり、理事長の近くで仕事をする事が多くなりました。
山へ行ったり、外回りの際には、運転手としてご一緒させて頂く機会を多く頂きました。
その都度、理事長の話を沢山聞く事ができました。
知識だけでなく、志も学ばせて頂きました。
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